アグネス|汗管腫
汗管腫について
汗管腫(かんかんしゅ、syringoma)は、汗を分泌するエクリン汗腺の導管部から発生する良性腫瘍で、皮膚の表面近くに1~3mm程度の小さな丘疹として現れ、皮膚色から淡黄色を呈することが多く、悪性化することは極めてまれです。 好発部位は目の周囲(特に下まぶた)を中心に、額や頬、こめかみなどにみられ、女性に多く思春期から青年期にかけて発症する傾向があります。自覚症状はほとんどなく、痛みやかゆみは伴わないため、美容的な理由で相談されることが多いです。 汗管腫はエクリン汗腺の導管部の細胞増殖によって生じる良性腫瘍です。遺伝や内分泌ホルモン、基礎疾患などの関与因子が知られています。ただし決定的な単一の原因は解明されておらず、複数の要因が重なって発症する多因子性疾患と考えられています。
稗粒腫(はいりゅうしゅ, milium)は、皮膚の表皮や毛包内に角質がたまってできる良性の小さな嚢胞で、1〜2mmほどの白色〜黄白色の硬い小丘疹として現れ、特に目の周囲に多くみられます。 痛みやかゆみといった自覚症状はなく、見た目の問題として受診されることが多いのが特徴です。発生には種類があり、乳児や小児に自然に出現し数か月で消える一次性稗粒腫と、火傷や外傷、皮膚炎のあとに角質が皮膚に閉じ込められることで生じる二次性稗粒腫があり、成人に多いのは後者です。 原因としては毛包や汗腺の出口が角質で塞がることや、皮膚の再生過程で角質が埋没することなどがあります。
アグネスによる汗管腫・稗隆腫の治療
AGNES(アグネス)は、ニードル型RF(高周波)治療機器です。極細の絶縁針を皮膚に刺入し、針の先端部分から高周波エネルギーを照射することで、標的となる皮膚構造だけを選択的に加熱・破壊する技術を持っています。

「アグネス(AGNES)」は、極細の専用針を病変部にあて、その先端から高周波を流して汗管腫の組織をピンポイントで熱処理し、徐々に縮小・改善させていく治療法です。表面の皮膚への影響をできるだけ抑えられるため、従来のレーザー治療に比べて出血や傷あとが残りにくく、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。 一度の施術ですべてがなくなるわけではなく、複数回の治療を重ねることで自然に目立たなくしていく方法となります。
汗管腫の治療には「アグネス(AGNES)」と炭酸ガスレーザーなどのレーザー治療があります。アグネスは極細の針を用いて病変部に直接高周波を流すことで内部を熱処理し、 周囲の皮膚への負担を抑えながら徐々に目立たなくしていくのが特徴で、ダウンタイムや瘢痕のリスクが少ないですが、複数回の治療が必要になります。 炭酸ガスレーザーは表面から病変を削るため一度で効果を実感できることもありますが、汗管腫はある程度深く処置する必要があるため赤みや瘢痕や色素沈着が残る可能性が高くなります。 そのため当院では、汗管腫はアグネスによる治療を行っています。
アグネス治療の流れ
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- 診察とカウンセリング
- 汗管腫の範囲や状態を確認し、治療の説明を行います。
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メイクや皮脂を落とします。汗管腫・稗隆腫の治療は、局所麻酔を行い痛みを軽減します。
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- 微細な針により汗管腫に
ひとつひとつ高周波を
照射していきます。 - 1mmほどの小さく、細い針なので傷跡は残りません。
通常の治療時間は30分程度です。
- 微細な針により汗管腫に
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- クーリング・アフターケア
- 通常3ヶ月間隔で治療を行います。
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- 治療後の注意事項
- 数日〜1週間ほど赤みが見られます。治療部位をこすらず、紫外線対策や保湿を心がけてください。必要に応じて再治療を行い、少しずつ改善を行います。
- 治療間隔:3ヶ月~
- 治療回数:平均3~5回
- アグネスにおける副作用等の注意事項
副作用:赤み・色素沈着・火傷・感染・毛嚢炎
アグネスはリードメディカルサイエンス株式会社より輸入した医療機器です。
日本国内にRF(高周波)を機序とする汗管腫・稗隆腫の治療目的の承認機器はありません。
アメリカFDA・ヨーロッパCEマーク・韓国MFDSを取得しています。
アグネスの料金
汗管腫 | 目元周囲 1回 | 55,000円 |
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目元周囲 3回 | 132,000円 | |
額 1回 | 55,000円 | |
額 3回 | 132,000円 | |
鼻根 1回 | 22,000円 | |
鼻根 3回 | 49,500円 | |
こめかみ 1回 | 44,000円 | |
こめかみ 3回 | 99,000円 |
- ※片側のみの場合は、上記料金の60%になります。
- ※表示価格は税込価格です。