帯広中央クリニックには、日本毛髪科学協会が認定する毛髪診断士が在籍しています。
毛髪診断士は、髪に関する知識とスコープを使用した毛髪の状態を的確に観察する技術を習得しています。
毛髪でお悩みの方に最適なヘアアドバイスを行っています。
女性の薄毛の悩み
女性も男性のAGA(男性型脱毛症)と同じように抜け毛が増えたり、薄くなったりすることがあります。人は毎日80~100本の毛髪が抜けています。男性は年齢と共に頭髪が薄くなっていくことに慣れていますが、女性は髪が薄くなることで不安に感じたり、自信をなくしてしまう方もいらっしゃいます。女性にとって健康で豊かな髪は女性らしさと魅力につながります。
薄毛専門クリニックを受診する女性は増加傾向にあり、2009年から大きく増えて3年で約2.5倍に増えました。
女性には女性の薄毛治療があります。まずは医師にご相談ください。
女性の抜け毛について
髪の毛は一定のサイクルで生え変わっています。髪の毛がどんどん伸びる期間は成長期と呼ばれ、女性の場合は4~6年くらいです。その後、約2~3週間の退行期を経て髪は抜け落ちます。退行期の後は数ヶ月の休止期に入ります。そして、抜け落ちた髪の毛根からまた新しい毛髪が生えてきます。
この繰り返し(ヘアサイクル)が正常であれば、髪の量が維持され「薄毛」とは無縁な状態です。しかし、このヘアサイクルが何らかの原因で崩れてしまうと毛髪が少なくなってしまい、いわゆる「薄毛」の状態になってしまいます。
女性の薄毛はホルモンバランスも関係しています。女性ホルモンの1つである「エストロゲン」は髪に良い影響をもたらしています。更年期に入るとこのエストロゲンが減ることで抜け毛の原因になることもあります。
脱毛症の種類と原因
女性型脱毛症
女性型脱毛症(female pattern hair loss)は頭頂部を中心に広範囲・均等に頭部全体の髪が薄くなる女性に多い脱毛症です。
女性型脱毛症は毛根は正常であることが多く、毛根に栄養を与えている毛細血管が細くなり、髪を作るために必要なアミノ酸やビタミンなどの栄養素が十分に供給されない状態にもなります。
栄養素の不足により、毛根は健康な髪が作れなくなり、場合によってはその活動を停止してしまいます。その結果、髪が細く痛みやすくなり、髪の成長も短縮されて抜け落ちやすくなります。
遺伝性脱毛症(FAGA・女性の男性型脱毛症)
男性の脱毛症に多く見られるAGA(男性型脱毛症)は、遺伝が関与しています。女性にも遺伝による脱毛症が見られ、FAGAや女性男性型脱毛症と呼ばれています。遺伝性脱毛症は男女で異なる症状が見られます。
男性において、AGAの脱毛は主に額の生え際(いわゆるM字部分)と頭頂部に生じます。
女性のFAGAにおいては、生え際のラインは変わらずに頭頂部を中心に脱毛・軟毛化が見られます。
FAGAは加齢による性ホルモンの変化(更年期など)により症状が現れ、30歳後半から気づき50歳以上の女性のほぼ半数が該当します。女性ホルモンが減少し、相対的に男性ホルモンの割合が多くなるために発症しやすくなると考えられています。遺伝性脱毛症は、男性ホルモンのひとつであるジヒドロテストステロン(DHT)に対する毛根の過剰反応が原因です。治療においてはこのジヒドロテストステロン(DHT)を抑えることが大切です。
分娩後脱毛症
出産後、一時的に抜け毛が多くなる症状です。
ヘアサイクルの成長期が延長され、退行期、成長期に移行しなくなるために起こる現象です。
■原因
妊娠後期に女性ホルモンが増加するため、抜け毛が減少します。分娩後、ホルモンバランスが元通りになり、一気に休止期に入ってしまうため、抜け毛が多くなります。通常、半年から1年ほどで自然回復しますが、高齢出産などで体力の回復が遅い場合は自然回復しにくいと言われています。
脂漏性脱毛症
皮脂の過剰分泌による脱毛症です。
■原因
頭には脂線・汗腺が多いため、頭を不衛生な状態にしておくと毛母細胞に障害を及ぼし、ヘアサイクルが短縮の原因となります。
批糖性脱毛症
頭皮の環境が悪く、フケが多量に出ることで髪の成長を妨げてしまう脱毛症です。
■原因
原因は様々です。フケを落とそうとした過度なシャンプーは、頭皮を痛めて逆効果になることもあります。ライフスタイルの見直しが必要なこともあります。
けん引性脱毛症
髪の長い人に多い脱毛症です。
■原因
ポニーテールやアップヘアなど髪を引っ張って結ぶ髪型や、同じ分け目を続けたことにより起こります。たまに髪型を変えることで改善が見られます。
円形脱毛症
円形または楕円形の脱毛が突然発症する脱毛症です。
■原因
免疫機能を担うリンパ球の働きの異常によって起きる「自己免疫疾患」と考えられています。発症のきっかけはストレスやアレルギー疾患など様々です。
その他の脱毛症の原因
- 睡眠不足・ストレス
- 喫煙・飲酒
- 紫外線
- 同じ分け目や帽子による刺激
女性の薄毛治療の3ポイント
- ■ 発毛休止期の毛髪を再活性化
- ■ 育毛弱っている毛髪をサポート
- ■ 抜け毛防止毛髪の成長を維持
毛髪再生治療による発毛治療
エクソソームや成長因子を使用した毛髪再生治療治療による発毛治療を行っています。毛髪再生治療は、エクソソームや成長因子により毛根を活性化させ、ヘアサイクルを改善して「発毛」を促します。
外用薬・内服薬による治療
外用薬・内服薬による「育毛」や「抜け毛予防」を行います。外用薬の「ミノキシジル」は、頭皮の血流を改善して毛髪の成長に必要な栄養を毛乳頭に届け、育毛を促します。
「育毛タブレット」やDHTを抑制する「パントスチン」は成長しないまま抜けてしまう毛髪や細い毛髪の成長を補い、抜け毛を押さえます。外用薬。内服薬により女性の薄毛特有の症状を総合的に改善していきます。
育毛・脱毛の抑制
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- ミノキシジル
- 頭皮の血流を改善し、育毛を促します。
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- 抜け毛の抑制
- 抜け毛の原因物質を抑え、抜け毛を防ぎます。
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- 育毛タブレット
- 毛髪の成長に必要な栄養素を補います。
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- プラセンタ
- プラセンタエキスの栄養素でホルモンバランスや免疫機能を整えます。
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- キリブ ヘアローション
- フランス生まれの天然成分を配合したヘアローションで毛髪をサポート
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- HGドクターズヘアケア
- 毛髪再生治療を研究する医師によるシャンプー・コンディショナー
注入治療
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- メソラインヘア
- 髪への栄養補給や頭皮の改善、抗脱毛作用により髪を維持します。
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- メドジェット(MEDJET)
- 針を使用せずに薬剤を頭皮に浸透させます。
髪の毛について
髪の毛の基本
髪は、髪の根元にある毛母細胞で作られ、皮膚表面の外に伸びていきます。髪は、1日に平均0.3mm、1ヶ月に約1cm伸びます。寿命は2~6年です。頭の髪の毛包は数万本~15万本あります。毛周期を考えると、1日に数10本~200本の髪の毛が抜けています。
髪の成分
髪は主にタンパク質(ケラチン)から構成されています。高含流ケラチン蛋白のS-S結合とトランスグルタミナーゼによるクロスリンクにより不溶性の高分子タンパク質が作られ、髪の毛を構成しています。さらに髪の毛はキューティクルで覆われています。キューティクルは硬質ケラチンで構成され、うろこ状に重なり髪の毛を保護しています。よってこのキューティクルを保つのが、キレイな髪を保つのに必要になります。
髪の性質
水分吸収性:乾燥している髪は、髪の重量の約40%分の水分を吸収して膨張します。
弾力性:濡れている髪を引っ張ると約30%伸びます。
このような髪の性質により、ドライヤーで乾かすときは、優しく引っ張りながら乾かすことで、キレイに伸ばした髪を作れます。
女性ホルモンが毛髪の成長に関係
毛髪が生えたり、伸びていく仕組みは、毛の根元にある毛母細胞が関係しています。
毛母細胞が細胞分裂し、頭皮の表面に向かって移動しながら角化しケラチンを含む細胞になって積み重なっていくことが続くことで毛髪を形成します。また毛根部には毛乳頭細胞があり、毛乳頭が毛母に様々なシグナルを送ることで毛髪の成長や毛周期の調節に関わっています。
女性ホルモンの一種であるエストラジオール(E2)により、毛乳頭細胞の活性度が高まり、遺伝子量や毛髪の成長に関わるWNT5aタンパク質の量が増えることが確認されています。
間違ったヘアケア
・シャンプーを頭皮や髪に直接つけて、髪で泡立てている。
・コンディショナーやトリートメントを頭皮までたっぷり使う。またしばらくおいてからすすぐ。
・1日に2回シャンプーを行う。
・洗髪は、週に1回にしている。
・ドライヤーを使わず、自然乾燥させている。
・洗髪後、すぐに乾かさずしばらくたってから乾かす。
・頭皮がかゆみがある、フケが出るので頭皮をこすって洗髪している。
シャンプーは多すぎても、少なくても髪や頭皮のトラブルになります。特にシャンプーやコンディショナー、トリートメントのすすぎ残しが多く見られますので、しっかりすすぎましょう。
自分でできる薄毛予防
食生活の見直しを行いましょう
髪の成長には、栄養バランスの良い食事を取ることが大切です。
髪の原料となるケラチンというタンパク質や、髪の成長を促進させるビタミンやミネラルといった成分も欠かせません。これらは髪の新陳代謝を促進したり、頭皮の健康を維持するために必要となります。髪を守るためには、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、栄養バランスの摂れた食事を心がけることが必要です。
十分な睡眠をとりましょう
就寝中の髪の毛は、皮膚に十分な血液が流れることによって成長しています。日中に受けた髪や皮膚のダメージは、寝ている間に働く免疫細胞やホルモンによって修復されています。このため、夜更かしをすると毛母細胞の分裂は低下し、髪の成長の妨げとなってしまいます。できるだけ早寝を心がけ十分な睡眠を取るようにしましょう。
ストレスを溜めないようにしましょう
過度のストレスを受けることで、自律神経やホルモンバランスを乱して血行不良を起こし、毛根に栄養分を十分運べず、髪の成長を妨げるだけでなく、抜け毛にも繋がってしまいます。
働く女性が増えてきている昨今、人間関係や仕事で、何らかのストレスを感じていると思いますが、ストレスを溜めず、抜け毛を予防していきましょう。
女性の薄毛治療の流れ
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- ご予約
- ホームページまたはお電話でご予約をお願いします。
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受付・問診票の記入
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- 医師による診察
- 毛髪・頭皮の状態の診察を行います。
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- 治療計画のご案内
- 薄毛に状態により、必要な治療法をご案内します。
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- 治療・処方
- 毛髪再生治療または外用薬・内服薬の処方を行います。
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- 定期的な診療
- 毛髪再生治療は通常4週間に1回の通院で行います。
再診、外用薬や内服薬の処方。